アルマイトについて

アルマイト処理加工

アルマイト処理(陽極酸化処理)とは、アルミニウムを陽極(＋極)で電解処理して人工的に酸化皮膜(アルミの酸化物)を生成させる表面処理のことです。

アルミニウムは酸素と結びつきやすいため、空気に触れているだけでとても薄い酸化皮膜を作ります。
アルミニウムはこの酸化皮膜のおかげで腐食しにくい特性を持っています。

しかし、この酸化皮膜はかなり薄い為、環境によって腐食してしまうことがあります。
そのため保護するための表面処理、すなわちアルマイト処理が必要なのです。

アルマイト処理とは、アルミ製品を硫酸などに浸し、電流を流すことで、電気分解を促し、陽極酸化反応を起こすことでアルミニウムの表面に酸化皮膜を生成させることを言います。

アルマイト処理を行うことで、自然に発生する酸化皮膜よりも厚い酸化皮膜が生成されるため、より傷つきにくく、より腐食に強くなります。

メッキとは違い、皮膜が半分金属に浸透しているため、剝がれにくく、耐久力が高いというメリットがあります。

アルマイト処理のメリット

●耐摩耗性
　アルマイト処理を行うことで、表面が格段に硬くなるため、傷や摩耗などに強くなります。

●耐食性
　アルミニウムは様々な化学物質と用意に反応し、腐食や変色を起こしやすい金属です。アルマイト加工を施すことで表面が科学的に安定するため、腐食・変色を防ぐ効果があります。

●絶縁性
　アルマイトの表面に生成された酸化皮膜は電流を通さないため、アルミニウムと比べ、高い絶縁性を持ちます。

●熱伝導性の低下
　アルマイトは未加工のアルミニウムと比べ、熱伝導性が低くなるため、熱への耐久性が高くなります。

●美観
　アルマイト処理でできた酸化皮膜は無色透明であるため、もともとの美観・質感を損ないません。
　また、電解着色によりさまざまな色の製品を作ることが可能です。

アルマイトは、アルミニウム製の建材や自動車部品、半導体、医療器具、ネームプレートなどといった様々なものに使われています。

アルマイト処理の仕方によっても硬さや、美観も変わってきますし、様々なアルミ合金を利用することで用途に合わせたアルマイトを生成することができます。

一部のアルミ合金は、混合された金属の影響で電流密度にムラが発生しやすく、アルマイト処理が困難です。
日広アルマイトでは、様々なアルミ合金を扱ってきた実績もあり、他では難しいアルミニウム合金でもアルマイト処理が可能です。

扱いやすい金属、特殊な用途の金属などをお求めの方は、ぜひ一度お声がけください。